「名著中の名著」と称されていることも多いこの本。
読んだことある人も多いのではないでしょうか。
え?読んだことない?
だったらぜっっっっっっったいに、読んだほうがいいです。
この本、サブタイトルは「なぜ、人は動かされるのか」。
承諾の人間心理メカニズムがこの本を読めばわかってしまうのですから。
ちょっと長いですが、まずはAmazonの「内容紹介」を紹介します。
「ふとした隙につけこまれ、あれよあれよという間に欲しくもないものを買わされてしまった」「ひっかかるはずのない怪しい〈儲け話〉に乗せられてしまった」「人気商品なのに品薄なことが多い・・・・・・」などなど。
本書の著者は、街頭や個別の訪問販売、怪しげな宗教の寄付などで苦い思いを味わった経験から、セールスマンや広告主の世界に入り込み、人がどのような心理的メカニズムで動かされるのか解明した。
第二版では、世界各地の読者から寄せられたレポートを追加し、より身近に詳しく「影響力の武器」を描き出す。消費者心理のからくりをユーモラスに描いた、セールスマンにとっても消費者にとっても必読の一冊。
あなたも、こんな経験ありませんでしょうか?
「いらないものを買わされた」
「やりたくないような仕事だったのに、なぜだか引き受けてしまった」
そういうとき、あなたはよくわからずに「イエス」を引き出されてしまっていたわけです。
人間(動物)はそれぞれ、ある特定の刺激に対して、規則的な反応を示すものだそうです。
引き金・トリガーとなる特定の刺激を与えれば、その刺激に応じた決まった自動的な反応が返ってくることが期待できる、ということです。
では、よくわからずに「イエス」を引き出されてしまっていた時、あなたの中にどういう心の働きがあったのか。
この本では、人間の本質に基づく6つの行動原理をもとに、私たちの意思決定に与える心理的影響は何なのかを解説しています。
1.返報性何かいただきものをしたら、返さないといけないな、って思いませんか? 社会生活を送る上で、無意識に日常的にやってることですね。
他人がこちらに恩恵を施したら、似たような形でそのお返しをしなくてはならない。
2.一貫性一度決めたことを、あとになって覆すのには、決めた時よりも大きなエネルギーが必要になることが往々としてあるものです。 たとえ覆したほうが結果的にエネルギーを節約できるような場合でも、決めたことを変更するのを面倒に思うこと、ありませんか?
ひとたび決定を下したり、ある立場を取ると、そのコミットメントと一貫した行動を取るように、個人的にも対人的にも圧力がかかります。
携帯や保険などのプラン変更なんか、考えやすい事例かも。
3.社会的証明限定的な例だと、例えば映画のCMなどでよく見るアレです。普通の人っぽい人が「感動しました!」とか言ってるアレ。 「○○ランキング1位!」とか。
私たちは他人が何を正しいと考えているかにもとづいて物事が正しいかどうか判断する。
4.好意会ったこともないだろうに、「タレントの○○さんはいい人だ」って話する人、見たことありませんか?
人は自分が好意を感じる知人に対してイエスと言う傾向がある。
5.権威「○○大学の●●教授がこういってる」となると、「それなら、多分そうなんだろう」と感じることありませんか?
人は権威のある人からの要求には盲目的に従ってしまう。
6.希少性「残り○つです!」なんて言われると欲しくなってしまうあの心理です。これもいろいろなところでよく見る!
手に入りにくくなるとその機会がより貴重なものに思えてくる。
非常に実践的な内容で、これから社会生活を営む上で必要な事例がわかりやすく紹介されていますので、
これらの基本戦術を理解した上で使いこなせると、人に影響を与える上で大きな アドバンテージになるかと思います。
面白いのは、「この本に書いてあることを理解していたとしても、あなたは影響を受けてしまうことは避けられない」という事です。
現代社会では、生きている限り他人の誘導があふれています。
表現の仕方はどうあれ、「あなたに影響をかけて、あなたをいいように動かそうとする情報」があふれているわけですね。
たとえ、影響をうけることが避けられないものだとしても、情報の見破り方、どんなふうに影響をしようとしてくるのかを、知っているのと知らないのとでは大きな差があります。
この本に書かれていることを実践すると、「人に対して承諾を得る」ことが「意識的に」出来ちゃいます。
悪用も出来ちゃう内容なので、実践する時には注意して使ってくださいね・・。なにがあっても自己責任ですから!
影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか ロバート・B・チャルディーニ,社会行動研究会 誠信書房 売り上げランキング : 356 Amazonで詳しく見る |
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